施設警備員とは?
施設警備員とは、公共施設や私有施設などで、入場者の安全を守るための警備業務を担当する人のことを指します。
施設内外の不正侵入の監視や、窃盗や器物破損などの犯罪行為の防止、火災や災害の発生時の避難誘導など、様々な業務を行います。
施設警備員は一般的に制服姿で活動し、常に警備機器や通信装置を使用しながら、施設の安全を維持する役割を担っています。
施設警備員の警備業務の区分は1号業務
1号業務の概要は、主に以下のような警備の種類を含んでいます。
物理警備
施設や建物の出入口や周辺のパトロール、監視カメラの監視、防犯ゲートの管理など、物理的な手段での警備を行います。
人間警備
警備員が施設内外で警戒し、不審者の監視や対応、安全を確保します。また、セキュリティスタッフが警備員として配置される場合もあります。
イベントセキュリティ
大規模なイベントやコンサート、展示会などでのセキュリティ対策を行います。警備員が来場者の監視や安全確保のために配置される場合があります。
監視・遠隔警備
監視カメラなどのセキュリティシステムを遠隔で監視し、異常があれば対応する業務です。
これらの警備業務は、施設やイベントの規模や性質によって異なる要件やニーズがあります。
施設警備員の仕事内容
施設警備員の仕事内容は、以下のようなものがあります。
出入管理
施設の出入り口を監視し、不正な出入りを防止するための点検やチェックを行います。また、施設周辺の監視も行い、不審者の監視や立ち入りを防止するためのパトロールを実施します。
開閉業務や防犯システムによる監視
施設内の設備や機器、防犯システムの点検やメンテナンスを行います。故障や異常を早期に発見し、修理や報告を行うことで、施設の安全性を確保します。
モニターでの監視
施設内に設置された監視カメラの映像をモニタリングし、不審者や異常な現象を把握します。異常な場合には速やかに対応し、必要な措置を取ります。
火災・災害対応:火災や災害時には、適切な対応を行います。避難の誘導や警報装置の操作、緊急連絡先への連絡など、迅速かつ正確な行動をとることが求められます。
監視対応
万一、窃盗や侵入などの犯罪が発生した場合には、迅速に現場に駆けつけ、必要な対応を行います。通報や警察への連絡、被害者や関係者への対応など、的確な対策をとることが求められます。
巡回業務
施設周辺の安全確保も重要な任務です。交通整理や駐車場の管理、防犯パトロールなどを行い、周辺環境の秩序や安全を守ります。
施設警備員は24時間体制で勤務する場合があり、夜間や休日の勤務が求められることもあります。
施設警備員の勤務場所の例
施設警備員は、さまざまな場所で勤務することがあります。一般的な勤務場所としては、以下のような施設があります。
商業施設
ショッピングモール、デパート、スーパーマーケットなどの商業施設では、施設警備員がセキュリティ対策や監視業務を担当します。
オフィスビル
大規模なオフィスビルやビジネスパークでは、施設警備員が入館管理や警備業務を行います。
公共施設
公共の建物や施設、例えば病院、学校、図書館、公園などでも、施設警備員が安全確保や監視活動を行います。
工場や倉庫
工場や倉庫では、施設警備員が施設内の安全管理や監視、出入り口の管理などを担当します。
銀行や金融機関
銀行や金融機関では、施設警備員が現金の運搬やATMの管理、セキュリティ対策などを行います。
イベント会場
コンサート会場やスポーツ競技場、展示会場などのイベント会場では、施設警備員がイベントの安全管理や警備業務を担当します。
施設警備員の働き方は?
変形労働時間制
変形労働時間制は、従業員が一定のコアタイム以外に、柔軟な労働時間を選択できる制度です。従業員は自身の都合に合わせて勤務開始や終了時間を調整することができます。
三交代制
三交代制は、24時間を3つのシフトに分け、従業員がそれぞれのシフトで勤務する制度です。通常、朝勤、夕勤、夜勤の3つのシフトがあり、従業員は交代でこれらのシフトを担当します。
夜勤
夜勤は、通常の労働時間帯ではなく、夜間に勤務することを指します。夜勤は一般的には夜間の特定の時間帯に行われ、その時間帯には通常の労働時間帯に比べて特別な手当が支給されることがあります。
これらの制度は、従業員の柔軟性や労働時間の選択肢を広げるために導入されることがあります。また、特定の業種や産業では、24時間稼働や夜間の業務が必要な場合があるため、三交代制や夜勤が採用されることもあります。
施設警備員の1日のスケジュール例
施設警備員の1日のスケジュールは、以下のような例です。
午前8時 | 出勤し、施設のセキュリティシステムを点検する。 |
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午前9時 | 巡回を開始し、施設内外のセキュリティチェックを行う。 |
午前10時 | 施設の入り口で来訪者の身分確認を行い、必要な手続きを行う。 |
午前11時 | 施設内の監視カメラをモニタリングし、異常があれば適切な対応をする。 |
午後12時 | 昼休憩を取る。 |
午後1時 | 巡回を再開し、施設内外のセキュリティチェックを行う。 |
午後3時 | 施設内の各エリアを巡回し、安全な状態を維持する。 |
午後5時 | 業務終了し、報告書を作成する。 |
午後6時 | 退勤する。 |
ただし、施設の種類や規模、地域の状況によってスケジュールは異なる場合があります。また、緊急事態や予期せぬ出来事に対応するため、柔軟な対応が求められることもあります。
施設警備員の平均年収・給料相場・時給は?
正社員(年収) | パート・アルバイト(時給) | |
福岡 | 359.8万円(17.5 ~ 19.2万円) | 941円〜1,733円 |
佐賀 | 293.8万円(16.4 ~ 18.6万円) | 900円〜1,250円 |
長崎 | 261.4万円(16.4 ~ 17.8万円) | 898円〜1,300円 |
熊本 | 279万円(15.9 ~ 20.4万円) | 898円〜1,296円 |
大分 | 339.2万円(17 ~ 19.4万円) | 899円〜1,500円 |
宮崎 | 231.8万円(16.8 ~ 19.1万円) | 897円〜1,250円 |
鹿児島 | 298.2万円(16.8 ~ 19.2万円) | 897円〜1,250円 |
正社員の場合
施設警備員の平均年収や給料相場は、地域や施設の種類、経験や資格の有無などによって異なります。一般的な目安としては、施設警備員の平均年収は334.3万円とされています。
出典:職業情報提供サイト(日本版O-NET)job tag
パート・アルバイトの場合
パート・アルバイトの場合には一般的な給料相場としては、時給1000円から1500円程度とされていますが、九州地区では897円〜1,733円と施設によって大きく異なるようです。
出典:ハローワークインターネットサービス
施設警備員の雇用形態の割合と男女比率
警備員の雇用別・男女別状況(平成30年末) | 警備員総数 | 常用警備員 | 臨時警備員 |
男性警備員数(人) | 520,453 | 468,805 | 51,648 |
女性警備員数(人) | 34,064 | 27,850 | 6,214 |
警備員数(人) | 554,517 | 496,655 | 57,862 |
女性警備員の割合 (%) | 6.1 | 5.1 | 10.7 |
出典:警察庁(平成30年における警備業の概況)
雇用形態の割合
正社員
施設警備員の中で最も一般的な雇用形態です。安定した雇用と福利厚生が提供されます。
正社員の場合には男性9割、女性が1割となります。
契約社員
契約社員の場合にも同じくらいの割合で女性が1割となります。30歳未満となると女性比率は約15%となり60代となると女性の比率が30%となります。
アルバイト・パート
施設警備員の仕事は一部の施設ではパートタイムやアルバイトとして雇用されることがあり、女性の割合が多くなります。
参照:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/241
施設警備員に必要な資格は?
施設警備員には、一般的に以下のような資格や要件が求められることがあります。
警備業務主任者資格(警備士資格)
施設警備員として働くためには、警備業務主任者資格(警備士資格)を取得する必要があります。この資格は、警備業務に関する法律やルール、基本的な知識や技術を習得するためのものです。
●施設警備業務検定
●交通誘導警備業務検定
●雑ロ警備業務検定
●貴重品運搬警備業務
●核燃料輸送警備業務検定
●空港保安警備業務検定
必要な研修や講習の修了
施設警備員として働くためには、所定の研修や講習を修了する必要があります。これには、セキュリティに関する基本的な知識や技術、緊急時の対応方法などが含まれます。
必要な免許や許可
施設警備員として働くためには、所在地の警察署や関連する行政機関からの免許や許可を取得する必要があります。これには、警備業法に基づく免許や許可が含まれます。
健康状態の確認
施設警備員として働くためには、健康状態の確認が求められる場合があります。これには、定期的な健康診断や身体能力の確認が含まれることがあります。
施設警備員の将来性
施設警備員の将来性は、需要の高い分野の一つです。社会の安全とセキュリティの重要性が増しているため、施設警備員の需要も増加しています。
施設警備員は、さまざまな施設や場所でのセキュリティを担当し、不正侵入や犯罪行為の防止に貢献します。特に、商業施設、オフィスビル、イベント会場、公共施設などでは、セキュリティの重要性が高まっており、施設警備員の需要が増えています。
また、技術の進歩により、施設警備員の業務には最新のセキュリティシステムや監視カメラなどの導入が進んでいます。これにより、より効果的なセキュリティ対策が可能となり、施設警備員の役割も重要性を増しています。
施設警備員に向いている人・向いていない人
施設警備員に向いている人
施設警備員に向いている人は、以下のような特徴を持ちます。
1. 責任感: 施設の安全とセキュリティに対する責任感を持っている人。
2. 注意力: 細部に注意を払い、状況を的確に把握できる人。
3. コミュニケーション能力: 訪問者や他のスタッフと円滑にコミュニケーションを取ることができる人。
4. 忍耐力: 長時間の巡回やモニタリング作業に耐えることができる人。
5. 協調性: チームと協力し、他のスタッフと連携して業務を遂行できる人。
施設警備員に向いていない人
一方、施設警備員に向いていない人は、以下のような特徴を持ちます。
1. 不注意: 細部に注意を払わず、状況を見落とす傾向がある人。
2. 社交性の欠如: コミュニケーション能力が低く、他のスタッフや訪問者との関係を築くことが難しい人。
3. ストレス耐性の低さ: 長時間の勤務や緊急事態に対応することにストレスを感じる人。
4. 協調性の欠如: チームワークを重視せず、他のスタッフとの連携が難しい人。
施設警備員の仕事は交代制や夜勤のある仕事ですが、各現場での需要が高まりつつある仕事です。施設警備員として働いている男女の比率は男性9割、女性1割となりますが、女性の施設警備員の需要もあり、州世などを含めて高い年収が期待できる仕事です。