評価される時代が来ると信じて──未来を信じて歩んだ30年。75歳、まだ現役。 

 甲斐 義德 隊員(75歳)  セキュリティグラッド延岡営業所 / 業界経歴30年
 ※2025年インタビュー当時

―― 第一線で活躍する甲斐義德さんが語る、“シニアが輝く働き方”

30年にわたり警備の世界で働き続けてきた、セキュリティグラッド 延岡営業所の甲斐義德さん(75歳)。
前職はまったく異なる業界で活躍し、45歳で警備の仕事に飛び込んだという異色のキャリアの持ち主です。
現在も資格を活かし、現場を支える存在として欠かせない甲斐さんに、「シニアになってからの働き方」についてお話を伺いました。


Q1. 警備業界に入る前は、どのような仕事をされていたのですか?

もともとは県外で TVゲーム会社の技術職として働いていました。
アミューズメント施設に置かれているゲーム機のメンテナンスや、クレーンゲームなど大型機械の営業もしていました。

その後、宮崎に戻ったときにミシンのセールスをしたこともあります。ただ、飛び込み営業がどうしても自分に合わなくて…。そんな時に「警備」という仕事に出会いました。
正直、その頃は警備業のことをよく知らなかったんですよ。


Q2. 警備の世界に入ってみて、最初はどんな印象でしたか?

当時は今ほど 警備員が社会的な市民権を得ていない時代でした。
女性の警備員も多かったのですが、結婚を機に辞めていく人も多く、業界全体が落ち着かない雰囲気だったと思います。

日給も6,500円が相場で、時には5,200円まで下がることもありました。
営業競争が激しく、安い価格で仕事を取ってしまう時代で、警備員がその割を食うことも多かったですね。
正直、昔は苦労しました。


Q3. そんな中で、なぜ続けようと思われたのですか?

「この仕事は年を取っても続けられる」と感じたからです。

45歳で入社した当時から、
「いつか警備員がきちんと評価される時代が来る」
――そんな未来を見据えていました。

だから資格もすぐに取りました。

JRの列車見張り、交通誘導、指導教育責任者など、必要だと思うものは立て続けに勉強して取得しました。
会社が応援してくれたことも大きかったですね。

振り返ると、資格を取ったことで 「現場に欠かせない存在」 になれたと思います。
検定が必要な仕事も多く、今の自分の働き方にもつながっています。


Q4. 若い頃から体力づくりをされていたと伺いました。

はい。若い頃は陸上競技やボクシング、自転車競技など、いろいろやっていました。
人があまりやらない競技に挑戦するのが好きで、競技人口が少ない分、九州大会まで進むこともできて “得した” 気分でした(笑)

その頃鍛えた体力が、今の仕事にも活きていると感じます。
今はもう無趣味ですが、休みの日は庭いじりをしたり、ぼーっとして過ごしています。


Q5. 仕事のやりがいは何ですか?

警備の仕事は、「何事もなく終わること」が一番の喜びです。
私は “80%で合格” と考えています。
100%完璧を求めても、人間なのでどこかに無理が出る。
でも、1日を無事に終えることができたらそれで合格なんです。

ヒヤッとすることもありますし、事故の話を聞くこともある。
だからこそ、「今日も無事でよかった」と思える瞬間が、この仕事のやりがいですね。


Q6. 現在の職場の雰囲気はどうですか?

今の会社は 本当に良い人ばかりです。
極端な人もいないし、警備業法もしっかりしていて、安心して働ける職場だと思います。

また、知り合いがいる職場というのは心強いものです。
初めての業界だと特に、知っている人の存在は大きいですね。

私は今、「我が道を行く」ような心境です。
年を重ねると仏様みたいになると言いますが(笑)、肩の力が抜けて、周りとの関係もとても良好です。


Q7. シニアの求職者の方へ、メッセージをお願いします。

まず、 警備は年齢を重ねても続けられる仕事 だということ。
経験や落ち着きが、とても強い武器になります。

そして、仕事ですから真剣に取り組むのは当然ですが、
“楽しむ気持ち” を忘れないでほしいと思います。

技術も大切、人との付き合いも大切。
仕事に向き合う姿勢ひとつで、どんどん働きやすくなります。

最後に一つ。
“警備員としての前に、立派な社会人であれ”
これは私がずっと大切にしてきた言葉です。
この心構えがあれば、きっとどこでも通用しますよ。


終わりに

45歳で警備業界に飛び込み、75歳になった今も現役として第一線を支える甲斐さん。
明るく飾らない言葉の中に、長年積み重ねてきた経験からにじみ出る “仕事への誇り” が込められていました。

「年齢を重ねても続けられる仕事がしたい」
「温かい仲間と働きたい」

そんなシニアの方にとって、警備という働き方は、大きな選択肢の一つになりそうです。

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