1. 警備員の平均給料とは?

1.1 警備員の平均給料の全体像
警備員の給料は、働く地域や担当する業務内容、雇用形態などによって大きく異なります。とはいえ、傾向を知っておくことで、自分に合った働き方や目標となる収入のイメージが掴みやすくなります。
九州での警備員全体の平均年収は 約310万円前後で、月収に換算すると 25万〜26万円程度が目安です。福岡・佐賀・大分などでは高めの傾向がありますが、熊本・宮崎はやや低めです。
こんな経験はありませんか?
- 求人に応募する前に「給料が安いのでは?」と不安に感じた
- フルタイム勤務でも生活が安定するのか疑問だった
- 正社員とアルバイトでどのくらい収入が違うのか分からなかった
警備員の給料は、職種や地域の違いで想像以上に幅があるのが特徴です。
1.2 職種別の給料相場(九州版)
警備員の給与は、担当する業務内容によって大きく異なります。九州エリアでの代表的な職種別月収目安は以下の通りです。
- 施設警備業務:約25万〜27万円
- 交通誘導警備業務:約23万〜24万円
- 身辺警護:九州の具体データは少ないが、全国相場(約30万〜40万円)に近い水準と推測される
1.3 属性別の給料相場(シニア・女性/九州版)
同じ職種でも、年齢層や性別によって給与水準や働き方の特徴に差があります。特にシニア層や女性は日勤中心や短時間勤務を希望するケースが多く、給与もやや控えめになる傾向です。
- 施設警備業務(シニア・女性):約20万〜22万円
- 交通誘導警備業務(シニア中心):約20万〜25万円
- 夜勤含む勤務(シニア・女性):約23万〜27万円
- 女性の受付・巡回業務:約18万〜22万円(短時間勤務や日勤中心の現場が多い)
2. 給料に影響する要素とは?
2.1 勤務地・企業規模・年齢の影響
警備員の給料は、勤務地や企業の規模、働く人の年齢によっても変わってきます。
勤務地の影響:福岡市など都市部では他県より給与が高い傾向。一方、熊本・宮崎などでは全国と比較して低め。
企業規模・雇用形態:大手企業や安定経営者では九州でも福利厚生が整っているものの、小規模企業では変動が激しい。
年齢・経験:経験豊富なシニアほど給与の幅が広がりますが、未経験者はどの地域でもスタートが控えめに設定されるケースが多い。
最近の求人データでは、以下のような傾向が見られます。
地域 | 平均月収の目安 |
東京都 | 28万円〜33万円 |
九州地方 | 25万円〜26万円 |
大阪府 | 25万円〜30万円 |
地方都市 | 22万円〜26万円 |
郊外・農村部 | 18万円〜23万円 |
企業規模も見逃せないポイントです。大手警備会社では福利厚生が整っており、基本給や手当が安定している傾向があります。反対に、規模の小さい企業では、個人のスキルや勤務時間によって給料にばらつきが出やすくなります。
また、年齢による影響もあります。50代以上であっても、経験や責任あるポジションを任されれば年収400万円を超える例もあります。一方で、未経験から始める場合は、年齢に関わらずスタート時の給料はやや低めになることが多いです。
注意しておきたいポイントは次の3つです。
1.都市部の求人は家賃が高く、手取りの満足度が下がることもある
2.企業規模により、昇給制度の有無や研修内容に差がある
3.年齢が高いと、未経験の場合スタート時の待遇にギャップを感じやすい
自分のライフスタイルや居住地域に合った働き方を選ぶことで、給料に対する納得感も高まります。
2.2 経験年数やスキルによる差
警備員としての経験年数が長くなるほど、収入も上がっていく傾向があります。特に同じ現場に長く勤務し、信頼を得ている人は、責任あるポジションを任されるようになり、手当や基本給がアップするケースが多いです。
また、スキルによっても差が出ます。たとえば、
- 報告書作成や緊急対応などがスムーズにできる
- 警備計画の立案や新人教育に関わっている
- 資格を活かして現場のまとめ役を担っている
具体的なスキルが評価される現場では、月収ベースで2〜3万円程度の差がつくこともあります。
よくある注意点はこちらです。
1.同じ年数でも、漫然と勤務しているだけでは評価が上がりにくい
2.スキルがあっても、それを発揮する機会がない職場では収入につながらない
3.評価制度のない職場では、成長が給料に反映されにくい
日々の勤務で信頼を積み重ね、現場での役割を意識することが大切です。
経験を活かして信頼を得ることで、給与面でも確実に報われるようになります。
2.3 勤務形態(夜勤・休日出勤など)の違い
警九州エリアにおいても、勤務時間帯や勤務曜日によって収入は大きく変わります。特に夜勤や休日出勤が含まれるシフトでは、割増手当が支給されるため、日勤のみの勤務よりも月収が高くなる傾向があります。
勤務形態 | 月収の目安(九州) | 備考 |
日勤のみ | 約20万〜22万円前後 | シニア層や主婦層に人気。体力的な負担が少ないため、日勤希望者が多い。 |
夜勤含むシフト | 約24万〜27万円 | 夜間割増手当あり。福岡や佐賀など都市部はやや高め。 |
土日祝も勤務 | +8,000円〜1万5,000円上乗せ | 休日出勤手当が加算される。繁忙期やイベント警備で需要が高い。 |
ただし、夜勤や長時間シフトは体への負担も大きいため、収入アップと生活リズムのバランスを考えて働き方を選ぶことが大切です。
3. 警備員の働き方別の収入例

3.1 正社員・契約社員・アルバイトの違い
九州での警備員の働き方には、正社員・契約社員・アルバイトの3つがあります。全国平均に比べてやや低めの水準ですが、地域や企業規模によって差があり、都市部(福岡など)では比較的高めの傾向です。
雇用形態 | 月収・日給の目安(九州) | 主な特徴 |
正社員 | 約22〜30万円 | 社会保険完備、賞与あり。都市部では30万円近い求人も見られる。昇進や長期勤務で待遇改善が期待できる。 |
契約社員 | 約20〜26万円 | 期間限定契約で更新制。福利厚生は会社によって異なるが、大手企業では正社員に近い待遇もあり。 |
アルバイト | 日給 約7,000〜10,000円 | シフト自由、Wワーク可能。夜勤や繁忙期は手当加算あり。日勤のみだとやや低め。 |
たとえば、安定した収入とキャリアアップを求めるなら正社員が最適です。逆に、週3〜4日のシフトで働きたい、家計の足しにしたいという場合にはアルバイトの柔軟性が活きます。
働き方のスタイルは収入だけでなく、働きやすさや将来性にも関わる大事な要素です。
3.2 シニア層の給料相場と働き方の工夫
警備員の仕事は、50代・60代からでも始めやすく、九州でもシニア層の採用が多い職種です。特に、経験や資格を活かせる場合は安定した収入を得やすく、未経験からでも比較的短期間で現場に出られるのが特徴です。
50代〜60代の警備員の月収相場(九州目安)は以下の通りです。
- 施設警備業務:約21万〜25万円
- 交通誘導警備業務:約19万〜23万円
- 夜勤中心:約23万〜27万円
シニア層が働く際の工夫
- 体力面を考慮し、日勤中心や短時間勤務を選ぶ
- 資格取得(交通誘導警備2級・施設警備2級など)で給与アップや配置優遇を狙う
- 長期的に働く場合は、夜勤や繁忙期のシフト調整をし、無理なく収入を確保する
年齢によって体力に差が出やすい分、負担の少ない施設警備業務や巡回業務が好まれる傾向にあります。日勤のみの勤務を選ぶことで、無理なく働き続けることが可能です。
無理せず長く続けられる職場を選ぶことが、シニア警備員として安定した収入を得る鍵です。
3.3 女性警備員の収入と働き方の特徴
警備員の仕事は男性のイメージが強いですが、九州でも女性警備員の需要は年々増加しています。特に、受付・巡回・商業施設での案内業務やモニター監視 など、接客や丁寧な対応が求められる現場での配属が多い傾向です。
女性警備員の月収目安(九州版)は以下の通りです。
- 施設警備業務:約18万〜22万円
- 館内巡回・モニター監視:約16万〜20万円
- 夜勤含む勤務:約21万〜25万円
男性に比べると給与水準はやや低めですが、
- 日勤中心で家庭との両立がしやすい
- 体力負担が少ない現場が多い
- シフト調整の柔軟性が高い
といったメリットがあり、主婦層や未経験からのスタートにも適しています。
警備業界は少しずつ女性の働きやすさを意識した現場が増えており、今後は待遇改善や女性比率の増加にも期待が持てます。
4. キャリアアップで給料を上げるには?

4.1 資格取得で収入アップを目指す
警備員の給料を上げる方法のひとつが、資格の取得です。警備業務には法律で定められた資格があり、それらを持っていると手当が付くことが多く、昇給のチャンスにもつながります。
代表的な資格は以下の通りです。
- 警備業務検定(1級・2級)
・施設・交通誘導警備業務・雑踏警備業務・貴重品運搬警備業務など各業務に分類されており、取得者には月1万〜3万円の手当が支給されることも。 - 自衛消防技術認定資格
・大型施設での警備に必要とされることがあり、特定の業務に優遇される傾向あり。 - 普通救命講習修了証
・応急処置が求められる場面で活用され、信頼性アップにつながる。
こんなシーンがよくあります。
- 「資格手当あり」と書かれた求人に応募して、面接時に資格がないことで給与が下がってしまった
- 資格取得支援制度がある企業なのに、制度の存在を知らずに自己負担で受講してしまった
- 警備業務検定2級を持っているだけで現場リーダーに抜擢され、月給が3万円アップした
資格は一度取得すれば長く使える武器になるので、早めの取得がおすすめです。
4.2 昇進・管理職を目指す道筋
警備員として経験を積むことで、現場リーダーや管理職といったポジションへの昇進が可能です。九州では全国平均よりやや低めの水準ですが、役職手当や責任手当 が加わることで、安定した収入アップが見込めます。
九州における一般的な昇進ルートと月収目安
- 一般警備スタッフ:月収 約22万円前後
- 現場リーダー・副班長:月収 約25万〜28万円
- 班長・チームリーダー:月収 約29万〜33万円
- 警備管理者・営業所長クラス:月収 30万後半〜40万前半程度
管理職になると、給与だけでなく賞与や役職手当もつくため、年収ベースで100万円以上の差が出ることもあります。
ただし、昇進には次のような条件が求められる場合があります。
- 警備業務検定1級の取得
- 勤務態度・勤続年数・現場評価
- コミュニケーション能力や調整力
よくあるつまずきは次のような点です。
1.昇進の制度が明確でない企業では、キャリアの目標が立てづらい
2.現場業務以外のマネジメント業務が増えて、負担に感じてしまう
3.人手不足で常に現場に入っており、昇進に必要なスキルを学ぶ時間がない
キャリアアップを目指すなら、昇進制度のある企業を選び、日々の勤務から積極的に評価される姿勢を見せることが重要です。
4.3 現場で評価されやすいスキルとは?
昇給やキャリアアップには、現場で評価されるスキルを身につけておくことが不可欠です。資格や勤続年数だけではなく、日々の業務の中で信頼される行動ができるかどうかが重要になります。
評価されやすいスキルにはこんなものがあります。
- コミュニケーション能力
・現場内や依頼主とのやり取りがスムーズにできる人は重宝されます。 - 報連相(報告・連絡・相談)をきちんと行える
・トラブル時の対応や日常の情報共有が的確にできると、リーダー候補として見られるようになります。 - 臨機応変な対応力
・想定外の事態に冷静に対応できる人材は、現場の信頼を一気に集めます。 - 後輩指導ができる
・新人に対して丁寧な指導ができる人は、上司からも高評価を受けます。
こんな場面を想像してみてください。
- 体調不良者の来場対応で的確に誘導し、現場責任者から感謝された
- 新人に業務内容を分かりやすく教えたことが評価され、リーダーに昇格
- トラブル時に迅速に報告・対応し、依頼主から信頼を獲得
こうした小さな積み重ねが、結果的に給料アップや昇進へとつながっていきます。
現場の中で「この人なら任せられる」と思われることが、もっとも大きな評価ポイントです。
5. 警備員として長く働くために大切なこと
5.1 給料だけでなく重視すべき労働環境
警備員の仕事は、給料だけでなく働く環境や待遇も非常に大切です。いくら収入が高くても、過酷な環境や人間関係のストレスが続くと、長く働くのは難しくなります。
チェックすべき主なポイントは以下のとおりです。
- 休憩室や更衣室など設備が整っているか
- シフトの融通がきくか(急な休みに対応できるか)
- 上司や同僚とのコミュニケーションが取りやすいか
- 勤務中の立ち時間・移動距離・屋外の割合などが無理のない範囲か
よくある悩みにはこんなものがあります。
1.「休憩あり」と書いてあったが、実際には交代できずほぼ立ちっぱなしだった
2.屋外勤務で夏場や冬場の気候が厳しく、体力的に続かなかった
3.人間関係のトラブルがあり、精神的にストレスを感じた
働きやすい現場を選ぶことは、給料以上に満足度を左右する重要なポイントです。
特にシニア層や未経験の方は、「勤務条件」や「職場の雰囲気」も重視して選ぶことで、安心して長く働ける職場に出会いやすくなります。
5.2 よくある失敗とその対策(職種・働き方・待遇選びの落とし穴)
警備の仕事は未経験からでも始めやすい一方で、事前の情報収集が不足していたり、想定と現実にギャップがあったりすると、入職後に「こんなはずじゃなかった」と感じるケースも少なくありません。以下に、よくある失敗例とその対策をまとめました。
🔹職種選びの失敗
- 失敗例
・「施設警備は座っているだけ」と思っていたが、実際は巡回や受付対応も多く忙しかった。
・仕事内容を把握せずに交通誘導に応募し、体力的に厳しくて続かなかった。 - 対策
・職種ごとの業務内容を事前に確認し、自分の体力・性格に合った職場を選ぶ。
・実際の業務風景を動画や口コミで把握するのも有効。
🔹勤務条件・シフト選びの失敗
- 失敗例
・夜勤や休日出勤の多い現場で体力的に続かなかった。
・家庭と両立できると思ったが、シフトが不規則で生活に支障が出た。 - 対策
・面接時にシフトの詳細(夜勤・土日出勤の頻度)を細かく確認する。
・勤務条件の希望は遠慮せずに相談する。
🔹給与の誤解
- 失敗例
・「月収30万円」とあったが、実際は手当込みで手取りは想像以下だった。
・資格手当・昇給制度があることを知らず、収入アップの機会を逃した。 - 対策
・求人票の「基本給」と「諸手当」の内訳を確認する。
・昇給・手当の条件を事前にチェックし、制度を活用する。
🔹雇用形態・待遇のミスマッチ
- 失敗例
・「正社員登用あり」と書かれていたが、実際はほとんど実績がなかった。
・福利厚生を期待して契約社員になったが、実際は適用外だった。 - 対策
・雇用形態ごとの待遇の違いを確認し、自分に必要な保障を明確にする。
・面接時に「実績ベース」で制度が機能しているかを質問する。
🔹職場環境の見落とし
- 失敗例
・更衣室や休憩室が整備されておらず、長時間立ちっぱなしで辛かった。
・屋外勤務で夏冬の気温差が厳しく、体調を崩した。
・人間関係が悪く、相談しにくい雰囲気だった。 - 対策
・事前に職場見学ができる現場を選ぶ。
・口コミや評判も参考にし、「働きやすい環境」が整っているかをチェック。
🔹キャリア・スキル面の落とし穴
- 失敗例
・昇進したがマネジメント業務に追われ、負担が増して後悔した。
・スキルがあっても評価制度がなく、給料に反映されなかった。
・忙しくて資格取得の機会がなく、昇給のタイミングを逃した。 - 対策
・昇進制度や評価制度が明確な会社を選ぶ。
・資格取得支援の有無や、スキルを活かせる職場かどうかも重視する。
5.3 求人を選ぶ際のチェックポイント
警備員の求人は多種多様ですが、自分に合った職場を見つけるためにはいくつかの確認ポイントがあります。とくに長く働きたい方や、安定した収入を希望する方は、次のような点に注目しましょう。
求人選びの主なチェックリスト
- 勤務時間帯(夜勤の有無・交代制か)
- 週の勤務日数・曜日(シフト制 or 固定)
- 月給・日給・時給の表示形式(諸手当の内訳)
- 福利厚生(社会保険・交通費支給・賞与など)
- 勤務地(通勤時間・駅からの距離)
- 研修制度・資格取得支援の有無
実際にはこんな注意点があります。
1.「高収入!」という言葉に惹かれて応募したが、実際には夜勤と休日出勤が前提だった
2.勤務地が広域指定だったため、毎回違う場所での勤務にストレスを感じた
3.「正社員登用あり」と書かれていたが、実際には実績がほぼなかった
求人票の見方を理解し、自分の希望条件に近い内容かどうかを冷静に判断することが大切です。
最初の職場選びが、その後の働きやすさと給料の満足度を大きく左右します。
6. まとめ:自分に合った働き方で満足のいく収入を

警備員の仕事は、未経験からでも始めやすく、年齢を重ねても続けやすい貴重な職種です。とくにシニア世代や主婦層、Wワーク希望の方にも適した現場が多く、ライフスタイルに合わせた働き方を選びやすい点が魅力です。
ただし、求人票の見た目だけで判断せず、
- 実際の勤務時間やシフト構成
- 福利厚生や昇進制度
- 職場の雰囲気やサポート体制
といった細かな点までしっかり確認しておくことで、長く安心して働ける職場を見つけることができます。
「給料を上げたい」「働きやすい環境がいい」
そんな希望をかなえるためにも、まずは自分に合った現場選びから始めてみてはいかがでしょうか。
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