自分自身のスキル、興味、体力などを客観視してみることから始めよう
「人生100年時代」と言われて久しいですが、会社を定年退職する60~65歳は、折り返し地点をちょっと過ぎた第二の人生の出発点です。
シニア世代は、子供の頃は高度経済成長期で競争が激しく、30歳前後にバブルを経験して、ある意味充実した現役時代を過ごしてきたはず。
しかし、定年年齢に達して自分の身の丈を知り、現役時代と同じような生きがいを求めても、時代のギャップを感じている人も少なくありません。
今の自分の興味や能力に合った仕事を選んだり、現在の健康状態やライフスタイルに合った稼働時間や条件を調整したりすることももちろん大切です。
ですが、シニア世代が第二の人生で働く際に重要なのは、なにより「働きたいという意欲」をかき立てる仕事を見つけることです。
現役時代の経験を活かすか、全く未経験の仕事にトライするか?
経験を活かす仕事
第二の人生の出発点として、第一の人生で培った仕事を活かすのはスタンダードなことです。
たとえば、「コンサルティング・アドバイザー業」は、長年の経験や専門知識を駆使して、企業や個人に対してコンサルティングやアドバイスを提供するものです。
得意分野の知識や経験、培ってきた人脈を活用することができ、自分を軸にした柔軟な働き方が可能です。
同じように「教育・トレーニング業」も自分の知識やスキルを若い世代に伝えることができる仕事で、教育機関での教師や講師、企業内の研修講師として働くことができます。
フリーランス・自営業で自由に
また、企業の規則に縛られて働いてきた後は、「フリーランス・自営業」になりたいという願望を持つシニア世代が多いのも事実。
公務員として勤め上げた後、地方に移住して田畑を借り上げて農家になったり、パン屋を始めたり、自分の興味があり、時間を自由に使いながら働くことができる仕事に就くこともあります。
ボランティア活動
さらに、シニア世代に人気が高いのが「ボランティア活動」。
地域の団体や非営利組織での活動や、自分のスキルや経験を活かした支援活動など、社会貢献の一環としてボランティア活動に参加するアクティブシニアも増えてきています。
シニア世代のニーズにこたえるサービス業
そして、近年注目されているのが、介護やリラクゼーション、レクリエーション施設のスタッフなど、シニア世代のニーズに応えるサービス業。
老老介護という言葉も広く知られていますが、高齢者の気持ちやニーズに寄り添えるからこそ、シニア世代をターゲットにした仕事は今後ますます需要が高まっていきます。
シニア世代に「警備サービス業」の仕事を薦める理由
警備はシニア世代だからこそできる仕事
警備サービス業は、施設や財産、交通など、人々の安全とセキュリティを保護する専門的な仕事ですが、シニア世代だからこそできる仕事とも言えます。
交通誘導・雑踏警備・施設警備など、警備業は責任感や冷静さが求められる仕事なので、シニア世代が持つ長年の生活経験と知識を活かして、適切な判断ができます。
また、シニア世代は安全意識と正義感が高く、危険を上手に避ける傾向にあるので、警備業での安全対策にも真摯に取り組むことが期待できます。
実働面では、警備業は24時間体制で行われることが多く、シフト制を採用しているので、高齢者でも体力や希望に合わせて柔軟な勤務時間を選ぶことができます。
さらに、地域の安全を守る一翼を担うという社会貢献を感じさせる仕事は、高齢者のやりがいに通じます。
警備サービスで働くために
第二の人生の仕事として警備サービス業をおすすめしますが、警備員は現場でのコミュニケーションは必須で、丁寧な態度と問題解決能力が求められる場面に直面します。
また、事故、火災、災害、侵入者など緊急事態が発生した場合には、迅速かつ適切な対応が求められます。
近年では、現場でのセキュリティシステム、監視カメラ、アクセス制御などの専門知識が必要となる場合もありますが、トレーニングや資格取得によって、セキュリティ技術を向上させることもできます。
経験ゼロの仕事を一から楽しめる好奇心と適切な体力が備わっていれば、警備サービス業は第二の人生を実り多いものにしてくれるはずです。